ハイブリッド車を選ぶ理由は?
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1. 環境に優しそうだから
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2. 燃費が良くて維持費が抑えられそうだから
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3. 最先端のクルマっぽくて何となくカッコよさそうだから
どのような理由でハイブリッド車を選択するのか、により、その「メリット・デメリット」は変わってきます。
また、
- 従来のガソリン車と比べて
- 電気自動車や燃料電池車と比較
ハイブリッド車の立ち位置は、今までのクルマと将来的に主流になるかもしれないクルマとの中間。
ちょっと微妙なところにあります。
でも、新しい。
そしていいところもあれば、それほど良くもないところもある。
── ハイブリッド車のメリット・デメリットについて解説いたします。
ご購入を検討している方、全く検討していないけれど単にハイブリッド車について気になっている方、などなど、皆さまのスッキリに少しでも貢献できましたら幸いです。
ハイブリッド車は何が「ハイブリッド」なのか?
ハイブリッド車とは、「ガソリンエンジンだけでなく、電気モーターも搭載しているクルマ」
のこと。
動力源として「ガソリン」と「電気モーター」の2つを持っているため、
「ハイブリッド = 異なる技術・素材などを組み合わせたもの」
と呼ばれています。
本来は「動植物の雑種」に対し、使われる言葉です。
……雑種……
イメージ……
そこはともかく、電気自動車のように「電気オンリー」でもガソリン車のように「ガソリンだけ」で走るわけではないのがハイブリッド車。
簡単にその仕組みを見ていきましょう。
■ ハイブリッド車の仕組み
エンジンとモーターを積んでいるので、走行にはガソリンと電気が必要。ガソリン車と同じようにガソリンスタンドでの給油となります。
では、電気部分はどのように補給しているのかといいますと、
- モーターのみで走行するタイプ: シリーズ方式
→ エンジンが発電機の役割を果たす - 基本的にはエンジンで走行するタイプ: パラレル方式
→ バッテリーに蓄電されているときにはモーターは補助的にエンジンを助ける
→ バッテリーに容量が足りなくなると、モーターは発電機として機能
(※ 減速したりブレーキをかけると、クルマを動かすために動力を与えていたモーターが、電気を生み出すモードに切り替わる仕組み: 回生ブレーキ) - 状況に応じて「モーターのみ」「エンジン + モーター」を使い分けて走行: スプリット方式
→ 上記2つを合わせたタイプ
いずれのタイプの場合でも、電気は自分で作っているのです。
ここは偉い。
ちゃんとエネルギーを再利用しています。
が、モーターだけで走るタイプはエンジンは積んでいるものの、発電機としてしか機能していないため、燃費は良くても低速時以外では息切れしてきます。
逆にモーターがほんの補助的にしか手伝わない2番目のタイプは、基本的にはガソリンエンジンで走っているわけですので、燃費効率は「モーターの補助分」くらいしかプラスにはなりません。
もっとも無駄なく効率がいいのが3番目の混合タイプ。
気になるのは「状況に応じて」という部分です。
■ 「状況」って何?
クルマが最もガソリンを消費する状況では「モーターのみ」での走行。「モーター」だけではパワー不足となってしまう状況では「ガソリンエンジン」も駆動。
です。
- 走り始めはモーターのみで走行(発進時に一番ガソリンを使うから)→
- ある程度速度が出てきたらエンジンも加わる →
- 減速時やブレーキをかける際には、モーターが「電気を生み出すモード」に切り替わりバッテリーに充電されていく →
- 通常ガソリンを大量に消費してしまう急な加速時にも、モーターが一緒に手伝ってくれているため、多少は燃費を抑えられる →
- 再びスピードダウンした際には、蓄えておいた電気を利用してモーターのみで走行
もの凄く使い分けてくれているのですね。
ただし、どのようなハイブリッドシステムを採用しているのかは、各メーカによっても車種によっても異なってきます。
無駄のない燃費効率にはこちらのシステムが有効ですが、
「車体価格を抑え、コンパクトな仕様がウリの車種」
など、それぞれに特徴的なメリットもありますので、購入をお考えの際には、どのタイプのシステムを持つクルマかのチェックも含め、ご自身やご家族のクルマの利用法・利用状況なども材料にご検討ください。
さて、走りながら電気を蓄え、エンジンの補助的役割も果たすハイブリット車(モーターのみで走行するタイプは少し別)。
続いていわゆる「エコカー対決」として「電気自動車」「燃料電池車」と比べハイブリッド車にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、を見ていってみましょう。
エコカーとしての「ハイブリッド車」のメリット・デメリットは?
環境にも優しく、節約にもつながる「エコロジー & エコノミー」なエコカーですが、- エンジンを使わない(電気自動車・燃料電池車)
- エンジンとモーターを組み合わせたクルマ(ハイブリッド車)
- 環境性能が高められた自動車(クリーンディーゼル車)
クリーンディーゼル車も現在の注目株ですが「石油系の燃料を燃やして走る」ということで、今回はちょっとだけ置いておきます。
エコカーの目的は、CO2の排出量を減らし、有限の資源である石油にのみ頼らず、クリーンな排出ガスを目指すこと。
燃料効率がいい、ということは、その分使わずに済む、ということです。
つまり、金銭的にも資源的にも節約につながるのですね。
ガソリンを燃焼させて走る従来のクルマの出す排出ガスには身体によくない有害な物質も含まれていますし、大気も汚してしまう。
そして本気で大問題の「地球温暖化」の原因にもなってしまいます。
ですので、ガソリン代わりに電気や水素を使って走る「電気自動車」や「燃料電池車」が登場。
ハイブリッド車は上記の通り「エンジンとモーターを組み合わせたクルマ」として、エコカーの範疇に入れられていますが、完全にエンジンを使わないわけではないのですね。
ですが、どう考えても現在圧倒的な人気を誇っているのは電気自動車や燃料電池車ではなくハイブリット車の方。
それぞれの特徴を踏まえつつ、ハイブリッド車のメリット・デメリットを確認していきましょう。
■「電気自動車」とは? ハイブリット車との比較
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★電気自動車のメリット
- 環境性能がバツグンにいい
- 燃料費(電気代)が抑えられる
- 税金の優遇アリ
- 航続距離が短い
- モーターだけで走行するため、加速時や中高速時のパワーに欠ける
- 専用の充電スタンドが少ない
- 搭載しているモーターやバッテリーの性能が良い分、車内スペースを圧迫
- 車体重量も重くなる
- 車体価格も高くなる……
- モーターとエンジンを使った走行のため、加速時や中高速時に強い
- 燃料補給はガソリンスタンドでOK
- 搭載しているモーターやバッテリーは電気自動車ほど高性能なものではないため、トランク部分が若干狭くなる程度
- そのため車体重量も電気自動車に比べれば軽め
- 車体価格も抑えられる
- 環境性能は電気自動車には劣る
- 燃費の良さも電気自動車には敵わない
- 税金の優遇もあるが、電気自動車ほどには優遇されない
☆デメリット
★ハイブリッド車のメリット
☆デメリット
ガソリンを一切使わないためCO2の排出もゼロ、環境への配慮が非常に優秀な電気自動車に比べると、結局ガソリンも使用して走るハイブリッド車は環境性能では劣ります。
ここがエコカーとしてのハイブリッド車、最大のネック。
地球のためには電気自動車の方がいいことはわかっているのですが、
- 地球に優しくて →
- 維持費(燃料費)も抑えられる
- 車体価格が高い
いくつかあるデメリットの中でも、本当に困ってしまうのが、
- 専用スタンドが少ない
以前に比べれば増えてきているのですが、全然足りません。
しかも1回の充電で走ることのできる距離も少ない。
バッテリーの性能や容量の拡大等の技術開発により、電気自動車の多くでは200~500キロメートル程度は確保できるようになってきてはいます。
でもガソリンを使用するクルマでは平均800キロ超え。
燃費や燃料タンクの大きさにもよりますが、1800キロを1度の給油で走り続けることのできるガソリン使用車(ハイブリッド車も含む)もあるのですね。
ケタが違います。
ご家庭のコンセントから充電することもできるのですが、フルの状態でもこう。
しかも集合住宅等にお住いの場合には、家にクルマを入れるわけにもいきませんので、お近くに充電スタンドがあることが必須となってきます。
こうした条件を満たしたとしても、旅行等ある程度長距離を走るには、その都度電気の補給が必要。
車内のエアコンやワイパー、ライトなどもすべて電気を使うので、予想以上に減りは速いです。
でも充電スタンド自体が少ない。
ガソリン車でもガス欠はありますが「そろそろヤバい」と思ったら、お近くのガソリンスタンドでの給油でセーフ。
ハイブリッド車もガソリンスタンドさえあれば問題なし。
充電は走行中に行われているからです。
でも、電気自動車では救済してくれるはずの専用スタンドが見つからず……JAF。
燃料切れを起こした時に、近くに充電スタンドがないと悲惨なのです。
このことに比べれば、まだかわいい方かと思うのですが、
- モーターだけで走行するため、加速時や中・高速時のパワーに欠ける
- 車体重量も重くなる
クルマは軽い方が操作性能がいいのです。
高性能なモーターやバッテリーを積んだ電気自動車は、そこまで高性能ではないこれらを搭載しているハイブリッド車よりも重い。
ガソリン車に比べれば車体重量は大きくなるハイブリッド車ですが、エンジンに加えモーターの力も加速時や中高速で走行するときにはプラスされるため、むしろガソリン車を凌ぐ走行性能を見せます。
ですが、電気自動車は重い上にモーターのみ。
エンジンが助けてくれないので、パワー不足となってしまうのですね。
ただし、通常利用するのが短距離で、かつ市街地などの場合には問題はありません。
加速もそこまでのスピードを出す必要もない状況での利用には電気自動車は燃費の面でも非常に優れています。
同じ走行距離を走る際に必要となる燃料費はガソリン車の半分以下。
ハイブリッド車に比べても、かなり抑えることができます。
(※ ガソリン車・ハイブリッド車では「ガソリン代」。電気自動車では「電気代」)
……できるのですが、実はこれはご自宅で充電が可能であれば、なのですね。
電気自動車はスタンドが少ないだけでなく、使用にはメーカーの発行する利用カードの会員となり、月々の会費を支払い、さらに充電の都度利用料金がかかる、というのが一般的。
料金はカードや発行会社によって多少の違いはありますが、「急速充電用」「普通充電と併用」などに分かれ、月会費がそれぞれ4000円程度、1回ごとの充電にかかる費用は1分当たり普通充電で2.5円ほど、急速では約15円、のようになっています。
会員にならなくても(カードを持っていなくても)充電器の使用は可能なのですが、その場合には1回にかかる費用が割高になります。
……なんと言いますか、せっかくガソリン代より安かった燃料費が、利用カードによりマイナスです。
今後電気自動車の普及率が高まれば、徐々にこうしたスタンド数や料金、電気自動車自体の様々な性能なども改善されていくはずなのですが、
「日本で電気自動車が主流になるには、おそらくまだ20年はかかるだろう」
と言われています。
20年後は、ずっと先なのです。
ずっと先のことだから諸々の改善がなかなか進まない。
こうなってきますとハイブリッド車に勝る、
- 税金の優遇
他にも故障リスクやバッテリー交換時の費用などもデメリットに挙げることもできるのですが、こちらに関しては技術的な面の向上により、だいぶ改善されてきています。
特にバッテリーの消耗、交換時にかかる費用はハイブリッド車も含め最も大きなデメリットとされていましたが、現在ではクルマの寿命、もしくはそれ以上の耐久性を持ったものがほとんど。
ほぼ「過去のデメリット」となってきています。
が、絶対に劣化しない・交換の可能性はない、というわけではありません。
ムチャな乗り方をするなど、いざ交換となった場合には60万円以上、ハイブリッド車でも10数万~40万円近い費用がかかります。
……高いことは高いのです。
さて、両者のこうしたメリット・デメリットにより、各メーカーが現在力を入れているのが「ハイブリット車」。
さらに進化した形のハイブリット車として「プラグインハイブリッド車」も登場しています。
ハイブリッド車よりも大きなバッテリーを搭載しており、ご家庭や専用スタンドでの充電も可能。
走行中に蓄える分だけでなく、外部からも充電できるため、モーターのみ使用での走行距離がハイブリッド車に比べ長くなります。
つまり、燃費性能もアップです。
ということは環境性能もアップ。
もう、ほとんど電気自動車です。
しかも「ここぞ!」という時にはエンジンも活躍。
ただし「ほとんど電気自動車」なだけに、大きなバッテリーによって車内スペースはかなり圧迫されます。
ついでに重量も価格も上昇です。
- 環境性能重視: 電気自動車 > プラグインハイブリッド車 > 一般的なハイブリッド車
- 燃費効率重視: 同上
- 走行性能重視: プラグインハイブリッド車 > ハイブリッド車 > 電気自動車
- 車体価格重視: ハイブリッド車 > プラグインハイブリッド車 > 電気自動車
何を重視するかによって、メリット・デメリットは逆転。
と、いうわけで、おおよそ皆さまの予想通りかとは思いますが、続いてもう一つの優秀なエコカー「燃料電池車」について、「ハイブリッドカー」と比較した際のメリット・デメリットを極々簡単に見ていきましょう。
■「燃料電池車」とハイブリット車の比較
燃料電池車も、電気自動車同様ガソリンを使用せずに走ることのできるクルマですので、CO2排出量はゼロ。モーターを動かしているのは「燃料電池によって発生した電気」。
そのために必要なのが「水素」です。
── すごいとしか言えません。
環境性能に非常に長けたエコカーであり、電気自動車の諸々のメリット部分も同様に享受することができます。
航続距離もやや長め。
そのため電気自動車よりもさらに燃費が良くなり、そうした面ではお得極まりないのですが、
- 水素を充填できるスタンドが少なすぎる
そして、充填スタンドを増やすには、新たに設置するための費用を「水素代(というのも耳慣れないため違和感がありますが)」に上乗せする必要も出てきます。
電気自動車のデメリットのひとつ「航続距離が短い」は解消できても、最大のデメリット「専用スタンドが少ない」が増しましになってしまうのですね。
技術的に素晴らしくても、周りがついてこられない状況。
ちょっともったいないです。
二酸化炭素による地球温暖化は深刻な問題です。
いずれ「電気自動車」や「燃料電池車」、もしくは何かそれ以外の「ガソリンを使用しない」クルマが主流になってくるのは間違いないとは思うのですが、今はまだ「究極のエコカー(ガソリン不使用)」には課題点が多く残されています。
ですので「折衷案」的に「ハイブリット車」に各メーカーは力を注いでいる。
でも「日本で非ガソリン車が主流となるのはおそらく20年近く後」……
クルマに一切のガソリンを使用しない時代が到来するまでの「つなぎ」とも言われているハイブリット車ですが、そのつなぎの期間をともに過ごすのか、その時期が来るまでをガソリン車に乗りつつ待つのか。
続いて「ガソリン車」と比較してのハイブリット車のメリット・デメリットです。
非ハイブリッド車(ガソリン車)と比較してのメリット・デメリットは?
- 環境性能がいい
- 燃費がいい
- 加速性もいい
- 税金の優遇もある
- 売却時に高額で買い取ってもらえる × 車体価格が高い
電気自動車とハイブリッド車を比較した時と、ほぼ一緒。
その位置が変わっただけです。
電気自動車や燃料電池車に比べれば環境性能の劣るハイブリッド車ですが、ガソリン車との比較では、逆に「環境性能・良し」になります。
燃費・加速性については前述の通り。
航続距離も、エンジン + モーターなので、ハイブリッド車の方が長くなります。
そしてモーターのみでの走行は非常に静か。
振動もほとんど感じられません。
ですが、静かすぎて、歩行者がクルマの接近に気づかず思わぬ事故を引き起こす可能性もあり、なのです。
疑似的なエンジン音や人の接近を感知すると警告音がなるようなシステムを搭載している車種までありますので、この「静音性」はどちらかというとデメリットの方が大きいのかもしれません。
また税金の優遇については永遠に続くわけではなく、
- 自動車税
→ 2年目は減税
→ 3年目以降は通常税率 - 重量税
→ 3年目(1回目の車検時)は免税(タダ)
→ 2回目以降の車検時には通常税率
(※ 購入した年の上記の税金はすでに総支払額の一部として支払い済み)
それほどでも……ですね。
でも、ないよりはいい。
ガソリン車でも「税金の優遇」を受けられる場合もあります。
「エコカー減税率」とはクルマの重量と、それに対する燃費を基準に決められるもの。
ガソリン車に比べ搭載しているシステムの重みもありますので、ハイブリッド車の方が減税率が高くなることは多いのですが、ガソリン車であっても一定の条件を満たしていれば対象にはなるのですね。
さてさて、上記のメリット・デメリットも、見方を変えれば逆になります。
- 燃費がいいからハイブリッド車を選ぶ
- 環境性能がいいからハイブリッド車に乗る
そして環境にも優しい。
燃費が良ければ、使用する燃料も少なくなるため結果的に環境に対しても貢献できるからです。
── なのですが、
必ずしも「燃費がいい」=「経済的にもハイブリッド車の方がお得」とはならない
ハイブリッド車はガソリン車に比べ、かなりの差をつけて高額。
あくまで計算上は、ですが少なくとも10万キロ以上走らなければ元は取れない、などとも言われています。
10万キロ以上走ること自体は通常ハイブリッド車では余裕で可能です。
バッテリーの耐久性については前述の通りクリア。
モーターも動力源となっているため、ガソリン車に比べエンジンへの負担も抑えることができる。
つまりエンジンの寿命も長いのです。
ですので一つのクルマに長く乗り続けることができるというメリットも生まれるのですが、そうなってきますと、
「ハイブリッド車は買取金額も高い」
今度はこのメリットがチャラ。
さすがにあまりにも年数の経っているクルマはハイブリッド車といえど、そこまで高額で買い取ってもらうことはできません。
高く買い取ってほしければ、早めに売却。
初期費用を回収したければ長期間乗る必要がある……
燃料費を抑えるだけではガソリン車との車体価格の差を埋められないのでは?
先ほども書きました通り、ハイブリッド車では「減速時やブレーキがかかると電気を生み出すモードに入れ替わる」といった画期的なシステムが採られています。
ですので、信号待ちや長距離を止まることなく走れる道がそうそうない市街地などでは、この仕組みが有利に働きます。
が、高速道路などノンストップで走る際にはこのメリットが活かせません。
結局エンジンだけで走っているのと変わらない状態となってしまいますので、燃費効率への貢献度もダウンです。
高速道路を日常的に利用しているのであれば、ガソリン車の方が向いているかも。
燃費性能が上がらないのなら、高いお金を払ってまでわざわざハイブリット車にする意味がないです。
休日など、近距離での使用をする際にはハイブリッドシステムの恩恵にあずかれますが、車体価格……
環境には貢献できますので、まったく意味がないわけではありませんが、こうした状況を知らずに何となく購入してしまった場合、しなくてもいい後悔をすることになってしまいます。
ご注意ください。
またモーターとエンジンを搭載している構造上、整備やトラブルが起きた際にどこででも直してもらえるわけではない、といったデメリットもついてきます。
ディーラーさんにお願いするしかない(そしていちいち部品が高い)。
走行性能は確かにいいのですが、やはりモーターとエンジンの違いにより、初めのうちは違和感を覚えることもあるようです。
ここはデメリットとは言えませんが、ガソリン車とはある程度「別物」と思っておいた方が無難かと思います。
ハイブリッド車にはスポーツ性重視のタイプもわずかに存在していますが、低燃費であることについてはあまり考えられてはいません。
大半のハイブリッド車は燃費性能重視。
ですので、ガソリン車とはノリ的にも少し違うのです。
ハイブリッド車の「メリット・デメリット」のまとめ
では最後にもう一度サクッとハイブリッド車のメリット・デメリットをまとめていってしまいましょう。-
★環境面
- ハイブリッド車 > ガソリン車 > 燃料電池車 > 電気自動車
- 電気自動車・燃料電池車 > ハイブリッド車 > ガソリン車
- 燃料電池車 > 電気自動車 >ハイブリッド車 > ガソリン車
(※ 高い順)
〇 ガソリン車に比べ環境性能は優秀
× 電気自動車や燃料電池車など、完全にガソリンを燃料としていないクルマには劣る
★走行性能
〇 電気自動車、ガソリン車に比べても、中高速時のパワーに勝る
★航続距離
★燃料補給等の利便性
〇 ガソリンスタンドさえあれば問題なしなのでガソリン車と同様、利便性は高い
→ 電気の専用充電スタンドの普及が今一つなため、電気自動車では遠出をする際にはスタンドの有無をチェックする必要あり
→ 燃料電池車の水素充填スポットはさらに少ないです
★燃費
× エンジンも搭載しているため、電気自動車等の燃費性能には敵わない
〇 モーターも搭載しているため、ガソリン車よりは性能良し
★税金の優遇面(2018年現在)
★車体価格
終わりに……
現在海外の多くでは、- 2025年までにクルマはすべて電気自動車に切り替える(ノルウェー)
- 国策としてすべてのクルマを電気自動車にシフトしていく(中国)
- ガソリン車・ディーゼル車の販売禁止(イギリス・フランス)
「電気自動車」なのですね。
「ハイブリッド車」はもう過去のもの、とまでは言いませんが、
「ガソリン車と比べてのメリット・デメリット」
といったレベルの話ではなくなってきています。
何度も言ってしまいますが、いずれ間違いなく「電気自動車」「燃料電池車」など、ガソリンを使わないクルマが主流となる時期は来るはずです。
CO2の排出を減らすためにも、地球温暖化をこれ以上進ませないためにも、ここはやっぱり電気自動車か? とも思うのですが、日本では「火力発電」によってつくられる電気が一番多い。
結局電気を作るために石油や天然ガスなどを燃やしているのですね。
CO2も大量に排出されています。
燃料電池車も、水素を作り出すために電気を使っているのです……
── さてさて。
ハイブリッド車は電気自動車などが普及されるまでの「つなぎ」でしかないのかもしれません。
ですが、日本の得意とする「内燃機関」についての技術向上にスポットが当てられ、今以上にクリーンな排気を実現させたガソリン車やハイブリッド車がもしかしたら登場するかも……などとも思っています。
ハイブリッド車だけでなくクルマ系すべての今後に期待、です!
今回も長文におつき合いいただき感謝しております。
皆さまの「ハイブリッド車」についてのモヤモヤも、少しでも薄れていればうれしいのですが……
最後までお読みいただきありがとうございました。